タクシードライバーのみなさんのクチコミ

辛い事も勿論ありますが、総じて縛りの緩い仕事です。サラリーマン経験者の私は「タクシー運転手は気楽な稼業ときたもんだ」と思っています。

[仕事が終われば完全にフリー]

 私は普通のサラリーマンからの転職でタクシー運転手の仕事を始めました。タクシーに乗り始めて最初に思った事は、「なんて精神衛生に良い仕事なんだ」という事でした。どういう事かと言えば、仕事を終えて帰宅してからは後は仕事の事を全く考えないで済むのが非常に楽で、ほとんど幸せと言って良い位の精神状態で居られたからです。

サラリーマン時代は、その日の仕事上の問題とあくる日のしなければならない仕事の事を考えると、寝られない程憂鬱になるのもしょっちゅうでした。「取引先にあんな条件出されたけれど、どうやって上司を説明しようか」とか「あいつあんな失敗しやがって、どう注意しようか」とか「納期がまた遅れそうだけど、○○さん怒るだろうな。どうしようか。」等々、課題の無い日など無くて当たり前でした。

それに比べるとタクシーの仕事というのは、あるお客様をある所で乗せて、ある所で降ろせばそれで100パーセント終了なのです。つぎの仕事は何時、何処で有るのか全く分かりませんから、準備も何も有ったものではありません。その時その時で完全完結する仕事なので、終業後は頭の中は真っ白です。明日に向かって何の心配も不安も無いという事は、サラリーマン時代の苦悩を知っている私にとって天国なのです。

[一つの仕事に集中出来る]

 さらに、サラリーマン時代に苦労した事は、複数の違った仕事を同時進行で進めなければならない事でした。ある仕事の最中に上司や得意先からポンと違う仕事を投げられれば、放っておく訳には行きません。かと言って、現在進行中の仕事を後回しにする事も出来ず、四苦八苦して同時進行させるのです。辛かった。

当たり前ですが、タクシーではあるお客様を乗せれば、その方が下りるまでは他の仕事はする事が絶対出来ません。この事は不器用な私にとって本当に楽なのです。

[自分一人で行う仕事]

 次に基本的にはこの仕事が誰と協力する事も無い、全く一人っきりで行える仕事だという事です。通常の会社だと、会社としてのある仕事を完遂する為に複数の人間が協力し合って進めて行きます。上司と相談して許可を得、同僚に協力を仰いでサポートを頼み、部下に指示して作業を手分けする。それらのタイミングを計って無駄が無い様に事を進めるのは、特に人間関係に胃が痛くなる程の神経を使います。

タクシーでは全然こんな事態は起こりません。台数口の仕事も有りますが、それは本当に稀な事で、ほとんど全てと言って良い程単独の仕事です。気を遣うのはお客様に対してのみです。人間関係や社内の段取りなどで大半の精力を使い果たしていたサラリーマン時代とは大違いです。

[自分の都合で、自分のペースで] 

 始業後、一旦会社を出たら見張っている上司はいません。何処をどう走ろうが自分の思いのままです。眠くなれば、公園の横でお昼寝もOK。気分が乗らなければ、ちょっと会社に連絡して出社が遅れるのも、一時間早く仕事を切り上げるのも大丈夫ですし、突然の休日も誰に迷惑をかける訳でも無いので勝手気ままです。確かに一応、会社で勤怠の管理はしていますけど、いっぱんの会社に比べればほとんどこんな状態と言っても嘘ではありません。

社内での同僚や上司との付き合いも嫌なら完全にしなくても別段問題もありません。好きな人は、大学の同好会宜しく、釣りや野球や飲み会を仲良し仲間だけで集まって楽しんでいます。

また売り上げのノルマなどは、私の知る限りでは他社でも聞いた事がありませんから、必要な分稼げれば後はフリーです。もっとも、年金受給者でない限りそんなに十分には稼げないのは現実ですが。

[体と頭が正常な限り働ける]

 定年は本当は有るのですが、実際は有って無い様なものです。会社は営業車を一度購入すると、一定期間、運転手が居ようが居まいが保有しなければなりません。乗り手が居なくなれば、経費だけが掛かって稼がない車が残ってしまいます。だから営業車を出来るだけ無駄なく稼働させる為に人が必要で、業務に支障が無い限り好きなだけ働かせてくれます。定年退職で第二の人生を模索する苦労は無しです。

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